アプローチ・システムズ30年の軌跡

アプローチ・システムズ30年の軌跡

株式会社アプローチ・システムズは、今期(2023/9/1)で34期目を迎えました。
創業者であり、現在顧問である鈴木保利氏に、創業からIdeal株式会社との経営統合までの軌跡を語ってもらいました。
目次
アプローチ・システムズはIT業界が注目されはじめた1990年12月に設立しました。
当時はまだ大型コンピュータ(汎用機)によるバッチ処理中心のシステムが主流で、大手ITベンダーがプライム企業として幅を利かせている時代でした。

1)設立期(1990年~1993年)

私の前職は静岡県浜松市のIT企業でしたが設立地は「挑戦」の意も込め東京に進出しました。
設立当初は社員2名で、バブル崩壊の声が聞こえてきた頃ですがIT業界にはまだ波が押し寄せていなかった為、大型プロジェクトに参加することができました。主要メンバーとして現場で成果を出すことにより顧客より評価を得ると共に当社の行動理念に賛同して頂いた開発技術者数名が入社しました。
【行動理念】
・個々の役割は違っても目標は同じ
・決められたタスクは責任持って実行
・自らがすべき事を率先して自覚・行動

2)低迷期(1993年~1994年)

バブル崩壊がIT業界にも波及し大手ITベンダーからの発注は無くなり、独立系の中小企業は多難な時期に入りました。当社も例外ではなく新規案件がなくなり厳しい状況に陥りましたが、フットワークの良さと質の高さを前面に出し、営業をかけ新たな市場の開拓を行い乗り切りました。
この時期の経験は営業の必要性および経営判断の重要性を知ることとなり貴重な体験ができたと感謝しています。

3)成長期(1994年~2012年)

バブル崩壊の波も収まり、一旦保留になっていた大型開発案件が市場に出始めました。以前参加していたプロジェクトのITベンダーからも依頼が来るようになりました。
当時は幾つものプロジェクトが立ち上がっており技術者不足の為、質の悪いSEが散在してましたが、逆に技術的に信頼されていた当社は顧客から重んじられビジネスチャンスに繋がっていきました。この時期に社員も増え、当社を支えてくれるパートナー様も定着しました。
同時に会社としての企業ビジョンや社内制度を確立し社員やパートナー様が働き易い仕組みの構築を進めました。
【企業ビジョン】
①自分の将来(安心)が見える
 ・将来の自分の収入が見える
 ・将来の自分のポジションが見える
 ・将来の安心の道筋が見える
②充実感と達成感が得られる
 ・達成したい(やりたい)目標がある
 ・仕事がおもしろくてワクワクする
 ・企業と一緒に自分が成長する
③世の中にインパクトを与える
 ・世の中へのインパクト
 ・業界・お客様へのインパクト
 ・これから刻まれる当社の歴史

4)成熟期(2012年~2015年)

案件に関しては潤沢に受注することができ財務状況も健全に推移していきました。ただ、社員の増員は大きく成果を出すことができませんでした。そこで関東圏の雇用と並行して、IT開発の特性でもあるニアショア拠点を支店として設立することにしました。土地勘もあることで私が前職で従事していた静岡県浜松市に2014年に支店を開設しました。ありがたい事に前職で一緒だった平川氏(現支店長)に協力して頂き、当時お世話になった顧客・パートナー様回りを行いました。(現在は重要なニアショア拠点として活躍しています)
会社が更なる成長を迎える為には社員の育成が重要なポイントとなります。その為、各社員の役割やポジションに合わせた教育制度やキャリアプランを充実することに注力しました。特に経営意識を身に付けることにより次期経営層を育てる必要があると考え、外部コンサルにもお願いして時間を掛けて進めて行きました。

5)転換期(2015年~2017年)

設立から25年経ち、将来に向けた会社の道筋を考えるようになりました。
・中長期目標に掲げた売上・規模拡大の達成
・社員が安心できる将来の確約
・新たな経営層設置による刷新
IT業界は形を変えながらも益々成長しており企業は独自の競争力を必要としていました。
我々が今まで蓄積したスキルにプラスアルファすることにより新たな展開が生まれる可能性があり、社員のキャリアプランにも大きく貢献すると考えました。その手段として他社とのコラボレーションを検討することを進めました。
複数のITベンダーからM&Aのリクエストを頂きました。企業カルチャーやビジョンの相性は大切ですが、一番はお互いに信頼やリスペクトできるかが重要だと認識しました。

6)飛躍期(2017年~)

以前プロジェクトでご一緒させて頂いた出口氏(Ideal社代表)からM&Aのリクエストを頂きました。
出口氏は独立系ITコンサル会社を起業しており20年以上前からお付き合いさせて頂いてます。彼はITスキルも高く、実直な取り組み姿勢を持っています。また、経営能力に長けており、あらゆる局面で適切な経営判断ができる人物です。
両社が一緒になることにより、飛躍する為に必要となる足りないピースを埋めることができWinWinの関係が成立すると確信し、2017年09月に経営統合することになりました。
経営統合に関しての締結はスムーズに運び、社員に不安を与えぬよう時間を掛け社内調整を進めました。
「Idealのコンサル力」+「アプローチの開発力」のコラボレーションにより営業の幅が広がり順調に売上・利益を伸ばすことができ、経営戦略・管理会計・社員評価・コンプライアンス等の精度も向上し企業ポテンシャルが一段と高まったと思います。
今後もアプローチはIdealと協力して更なる飛躍を目指し、「挑戦」し続けます。

 
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